中古車を販売した客が・・・して、いってしまった。

自動車の販売に限らず客商売をしていると色々な客がいて、色々な業種で商売まつわる感動する話や信じられないような話を聞くことがあります。

ある年の12月の暮れに、展示している抹消登録されている中古車を購入したい客が来店し、登録をせずにそのまま現金取引で購入したいとのことでした。通常は登録諸費用をもらい登録するのですが、自分は自動車の販売をしているのでそのままでいいとのことでした。

車両を運ぶことのできるセーフティーローダートラックで来ているので現金を支払い譲渡書類と一緒に現車を引き渡してもらえばとのことなので、自動車販売業者が業販扱いで売ってほしいと思いそのまま現金の支払いを済ませ書類と引き換えに現車と譲渡書類を渡しました。

通常、業販の場合は客からの注文でそれに該当する中古車探しているため、事前に電話で在庫の確認をしてから現車の確認をしてから来ることが一般的なのですが、セーフティーローダーで来ているので特に不自然さを感じることもなく販売したようです。

その後、年を明けて1か月くらいが過ぎたころに警察から電話があり、その自動車を販売したことの確認したいとのことでした。仕入れや販売をしたことに対する問題ではなく、その販売店が違法行為をしているとか、その自動車自体が盗難車であるなどの問題でもありませんでした。

警察に何があったのかと聞いてみると、購入した客がその車で自殺をしたとのことでした。車内に七輪を持ち込み一酸化炭素中毒で自殺をしたようです。

この客は関東圏でレンタカーのセーフティーローダーを借りて中古車を購入し、その後そのレンタカーを返却し、その中古車で青森まで行き自殺したようです。販売時に確認はしていないようですが、乗ってきたセーフティーローダーは「わナンバー」で、そのトラックをレンタカー会社に返却後は他の車のナンバーを取り付けて青森まで走って行ったようです。

現車は抹消登録されている中古車なのでわざわざレンタカーのセーフティーローダー借りてきたようです。車検付きの車両であればそのまま渡してもらうことが難しいことを知っていたのかもしれません。またわざわざ、中古車を購入しなくてもレンタカーでその行為をすることもできますが、他人に迷惑をかけることを不本意に思ったのかも知れません。

自分の車で......してしまったので結果的には誰にも迷惑をかけることなく行ってしまったということになります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です