T形フォード

1909年、フォード会社からT形フォードが発売され自動車は贅沢品から必需品になり一般大衆化された。

ヘンリーフォードは1863年にアメリカで生まれ、機械工場に勤めた後、エジソン電灯会社に入り、その後1903年にフォード自動車会社を設立し自動車の試作を始めた。

そのモデルはA型からC型と続きT型で完成し、そのモデルが最初のベルトコンベアによる大量生産されたT型フォードとなった。

T型フォードはそれまでの自動車と基本発想が大きく違い、余分な装飾がなく、故障しない、誰にでも簡単に運転できるなどの簡素な設計のもとに開発された。

生産工程にベルトコンベアによる流れ作業での効率化に加え専用工作機械と部品の規格化を導入し、生産コストを大幅に引き下げ、販売価格の大幅な引き下げに成功した。

この生産方式が現在にまで続く大量生産方式の始まりになり、様々なものが同一規格で生み出されるようになった。

T型フォード

T形フォードが発売された1909年当時の自動車の価格は2000ドル以上はするものであったが、発売当初のT形フォードの価格は950ドルであり破格の低価格であった。T形フォードはその後1926年までモデルを変えずに生産されその価格は290まで下がって行った。

T形フォードは大量生産とモデルチェンジをしない会社の方針によって約18年間生産された。

フォードのこの方針が新規需要から買い替え需要期になっても続けられフォードは生産過剰に陥り、GMに自動車生産No.1の地位を譲る原因になった。

またモデルチェンジせずに機能本位の簡素なモデルのまま長年生産されていたため、この間に所得が向上していったユーザーの志向の変化に対応することしなかったこともその要因になった。

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