オートオークション 輸出向け車両のまわし

オートオークションまわしとはオートオークションで落札した車両を再度オートオークションに出品して、利ザヤを稼ぐ方法の業界用語になります。

 

その方法にはオートオークションで落札した車両を別のオートオークションへ陸送し出品する場合と落札したオートオークションから搬出せずに再出品する方法があります。

オートオークションまわしはオートオークション相場のばらつきを利用し、一般的には相場より低い価格で落札した車両を相場で売ることで利ザヤを得ることになりますが、相場で落札した車両であっても相場より高い価格で成約する場合もあり、博打のような要素もあります。

オートオークションに出品される中古車の相場は大きく分けると、輸出向けと国内向けに分けられ、海外向け車両の相場は一定していることが多く、個別に相場がばらつくことは少なくなるため、輸出向けの相場に動きがあるときは相場全体が高くなったり低くなったりという形で動き、個別に1台だけが安い価格で落札されるようなことは少なくなります。

輸出向け車両のオートオークションまわしは相場にばらつきが少ないため、安く仕入れることが出来れば、まわしで利益を得ることが出来る可能性が高くなります。

輸出向け車両のまわしをする場合に気を付けなければならない注意点としては、年式による輸入規制をしている国向けの車両では登録された車検証上の年式ではなく、車両の製造年月日で年式規制をしている国があり、その場合には車台番号から製造年月日を割り出し仕入れる必要があります。

また、年式に加えて、車検証上の登録月まで規制していることもあるため、出品票の年式に加えて登録月まで確認しての仕入れが必要になります。輸出向け車両の価格が仕入れた後に年越えや月を越えての価格が大きく変動するのはそのためです。

輸出業者は輸出できない車両を仕入れることはないので、まわし目的で仕入れた車両を長く持ち続けると輸出することが出来なくなります。そのため、登録月などを考慮して早めに出品して売ることが必要になります。

一般的に輸出向けのトラックは年式規制が緩く、人気がある中型トラックなどは年をまたいでも月をまたいでも、相場があまり変動しない車種も多くありますが、小型のトラックの場合には乗用車と同様な年式規制を受けている場合が多く、長く持つことで相場が下がる危険があります。

輸出向け車両の多くは走行距離での価格差が少なく、相場全体にばらつきが少なく安定しているため扱いやすい車両にはなりますが、その反面、その安定した相場のために相場より安く仕入れることが難しくなります。

オートオークションまわしをするには経費として、仕入れ時の落札料に加えて出品時に出品、成約料がかかり、また落札したオートオークションではなく他のオートオークションに出品するのであれば陸送代が必要になります。落札後にオートオークションで一回の出品で売った場合の経費は30000円位になり、近場の他のオートオークションで売った場合には陸送代を1万円とすると全部で40000円くらいの経費が掛かります。

流れを繰り返すと出品料が毎週、約1万円つづかかっていくことになり、利益を得るどころか赤字がかさむことになります。

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