車検証上の走行距離表示

自動車の走行距離の改ざんによる不当表示などを防止するために中販連などの業界団体から要望を受け車検証の備考欄に走行距離の履歴が表示されるようになりました。

その他、自動車走行距離管理システムなどでも走行距離は管理されているため、自動車の走行距離の改ざんして販売することは難しく、以前よりは減ってきているとは思いますが、今現在でも中古車販売店による走行距離の改ざんはあり、詐欺と不正競争防止法違反で逮捕者される事例があります。

 

自動車の走行距離は車検時に車検証に記載され、前回車検の旧走行距離と今回の車検時の走行距離の二つが記載されています。これは車検証以外の登録を抹消されたときに発行される登録識別情報等通知書や予備検査証にも記載されます。そのため、走行距離を改ざんした場合には現車の走行距離と車検証上の走行距離が異なることになります。

車検証には二つの走行距離の履歴しか表示されないことから、継続車検や新規検査を2度受けるとそれまで表示されていた二つの走行距離の履歴は表示されなくなります。

これを悪用するし、走行距離の多い車を仕入れ走行距離を改ざん後の短期間に継続車検や新規検査を2度受けることにより車検証上の走行距離の二つの履歴を消すことができます。

今はほとんどすべての中古車がオートオークションを流通する時代になったため、車検証の走行距離の記載と併せて多くの車の走行距離は記録管理されることになりました。そのため走行距離の改ざんは調べればわかる時代にもなりました。

一時、走行距離を改ざんしてユーザーを欺くことができても継続してそのような販売方法をとっていると必ず発覚すること必然です。また、中古車を購入するユーザーとしてはシートのへたり、ハンドル、ATシフトレバーのすり減りなどの通常取り換えることのない部品をチェックすることで走行距離にそれらの状態が応じたものなのかも確認することができます。

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