セルモーター
自動車のエンジンを始動させるにはセルモーターでエンジンを回転させて始動します。セルモーターが回転しない原因の多くはバッテリー上がりになりますが、セルモーター自体の故障の場合もあります。
セルモーターの故障の場合にはセルモータを車から取り外して自動車の電装店に修理に出す場合の他に、オーバーホール済みのリビルト品に交換することもあります。
最近はセルモーターを外しての修理は少ない車種になり、多くはオーバーホール済みのリビルト品に交換するケースが多くなっています。
自動車の進化とともに各部品も進化をしているため、セルモーターも小型化、高出力化していて、エンジンの状態に問題がなければセルモーターを使い少ない回転でエンジンが始動します。そのため以前より故障が少ない部品になりました。
以前、エンジンにキャブレーターを使っていた時代にはエンジンの始動のためにセルモーターを長く回し続けることがあり、その時代にはセルモーターの故障が多くありましたが、現在ではエンジンの始動性がよくなったこともセルモーターの故障が少なくなった原因と考えられます。
アイドリングストップ車やハイブリッド車の場合にはエンジンの始動停止が繰り返されるため、通常の車よりは故障の頻度も多くなると思います。
セルモーターの構造はモーターとエンジンを回すギアにマグネットスイッチからなり、マグネットスイッチに電気が流れるとエンジンを回すためのギアをマグネットスイッチにより飛び出しエンジン側のギア(リングギア)とかみ合いエンジンを回転させます。
マグネットスイッチが故障するとセルモーターのギアが飛び出さなくなり、エンジン側のギアとかみ合わせることが出来なくなると同時にモーターへ電気を送ることができなくなります。現象としてはメインキーをスタートまで回しても無反応の状態になります。
モータ部の故障ではマグネットスイッチは作動していてもモータは回らないので、現象としてはメインキーをスタートまで回してもマグネットスイッチのカチカチ音がするだけになります。