自動車エアコンのしくみ

自動車エアコンは冷媒としてフロンガスを循環させることにより冷却をしています。

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冷蔵庫や家庭用エアコンなども基本的にはフロンガスを冷媒として循環させることで冷却していますが、これらの機器から放出されたフロンガスが成層圏に達すると紫外線により分解されオゾン層を破壊することになることから、フロンの使用規制があり、自動車向けフロンガスではR12の使用が禁止され、134aに変わりました。

冷蔵庫ではフロンガスに代えて、より省エネのイソブタンガスR600aなども使われています。

自動車用クーラーではフロンガスを「コンプレッサー圧縮」ー>「クーラーコンデンサー冷却」ー>「レシーバドライヤー液化」ー>「エキスパンション・バルブ」ー「エバポレーター気化・冷却」->「コンプレッサー圧縮」のようにフロンガスを循環させています。

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簡単に言えば、冷蔵庫やクーラーなどの冷却する仕組みはスプレー缶を継続して噴射させると、吹き出し口が冷える効果を応用したものになります。

構造に違いはありますが冷蔵庫や家庭用エアコンなどでもフロンガスを循環させることで冷却効果を得ているので基本構造は同じになります。

自動車用のエアコンは家庭用エアコンと違い使用環境が大きく異なるため冷媒ガスもれなど、家庭用エアコンではほとんどない故障があります。

自動車用のエアコンでは常に振動があり、パイプやホースのジョイント部分からガスが少しづつ漏れています。冷媒ガスと潤滑オイル(スニソオイル)を一緒に循環させているためガスが漏れている箇所では潤滑オイルのにじみがあります。

ジョイント部はゴムのパッキン(Oリング)で密閉されていますが、経年によりゴムが硬化するなどして、劣化しガス漏れの原因なることから全くガスが漏れない構造にすることは不可能になります。またパイプが振動により亀裂が入りガス漏れの原因になる場合もあります。

ガス漏れはガス循環している多くのジョイント部以外にもクーラーを構成している各部品からも漏れる場合があります。例として室内にあるエバポーレーターからは冷却時に水が発生するため、その水によりエバポレーターのアルミが腐食し穴が開くなどしてガス漏れが発生します。

自動車用クーラーの心臓部といえる部品にはクーラーコンプレッサーがあります。これは走行距離により、圧縮圧力が下がっていく自動車のエンジンのようにクーラーコンプレッサーの圧縮圧力も下がっていきます。ガスの圧力が上がらなければガスを循環させる能力が落ちるので冷却効果が下がります。

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クーラーコンプレッサー

クーラーコンプレッサーの寿命が何キロまでなのかは使用環境にもよりますが、10万km以下でクーラーが冷えないほどに圧縮圧力が下がることはほとんどないと思います。

クーラーガスは多くありジョイント部から少しづつ漏れているため冷えが悪くなったらガスの量を点検し必要に応じて補充することが必要です。ガスは液化と気化を繰り返しながら循環しているので規定量以上を補充すると液化できなくなり冷却できなくなります。

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高圧側のパイプやレシーバドライヤーについているガスの点検窓から適正な量を補充します。またマニホールドゲージから高圧低圧の圧力の確認も必要になります。

レシーバドライヤには乾燥剤が入っていて冷媒ガスの中にある水分をとる働きがあります。ガスの中に水分が多くなるとガスが凍結し配管を詰まらせガスが循環しなくなります。その場合には真空ポンプを使ってガスの循環経路を真空にしてからガスチャージするか、レシーバドライヤの交換が必要になります。

以前はヒーターとクーラーを個別に作動させて空調をしていましたが、現在ではクーラーとヒーター組み合わせてお互いの冷気と暖気を混合させて使用するようにしたのでエアコンと呼ばれるようになりました。



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