自動車エアコン

自動車用のエアコンは家庭用のエアコンと暖房の機構は異なりますが、冷房機構は冷媒ガスにフロンを使う家庭用と同じ機構です。

家庭用のエアコンは自動車用のエアコンのように振動などの影響を受けないためガス漏れなどの故障は少ないですが、自動車用は走行距離や経年劣化により様々な故障があります。

よくある冷えない原因としては冷媒ガス(フロン)漏れがあります。ガス漏れの原因としてはホースや配管パイプのジョイント部(接続部)からのガス漏れがあります。これらのジョイント部にはゴムパッキン(Oリング)が使われていて経年劣化により少しずつ冷媒ガスが漏れます。

また全てのジョイント部は走行またはエンジンのぶれによる振動の影響を受けるため家庭用と比べてガス漏れを起こしやすくなります。

新車で使い始めてから少しづつ冷媒ガスは漏れているのでどこかでガスチャージが必要になります。冷媒ガスはクーラーコンプレッサーを潤滑するオイルと一緒に循環しているためガス漏れのあるジョイント部には潤滑オイルも一緒に漏れるためオイルが付着しています。

自動車整備工場などでは高圧と低圧にマニホールドゲージと呼ばれる測定器を取り付けてガス圧を測定しますが、一般ユーザーはこの機器を持ってないため、レシーバードライヤーの点検窓や高圧パイプに取り付けられた点検窓からガスの量や流れを点検することになります。

冷媒ガスはクーラーコンプレッサーで圧縮されてコンデンサーで冷やされ、レシーバドライヤーで液化され、エバポレーターで気化し、クーラーコンプレッサーに戻る循環をしています。

クーラーコンプレッサー>コンデンサ(放熱)>レシーバドライヤー(液化)>エバポレーター(気化)>クーラーコンプレッサー

エバポレーター(室内ユニット)でガスが気化することで冷えます。スプレー缶に入ったガスを噴射すると缶が冷たくなる現象がありますが、この現象を応用したのがクーラーの原理です。

クーラガスの点検窓での点検をするにはクーラーコンプレッサーが回っている状態で点検します。クーラーコンプレッサーはエバポレーター(室内ユニット)の温度が一定まで下がると切れるようになっているので、点検をするときにはクーラーの温度が最低になるように設定します。

点検窓ではガスの流れが目で確認できます。

 

クーラーのスイッチを入れた直後 ガスの流れに気泡が入り白くなっている状態

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高圧が上がり気泡の泡が少なくなった状態

エンジン回転を上げ、クーラーコンプレッサーの回転を上げても、ガスの流れに気泡が入り白くなっている状態の場合にはガスの不足が考えられるので、整備工場での点検が必要な場合があります。あくまでも冷えが悪い場合になりますが...

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