消費者向けの修復歴車(事故車)の基準と表示
オートオークションでは事故車の表示が以前から行われていましたが、一般消費者向けでは明確な基準がないため各販売店の表示方法は様々あるようです。
オートオークションの事故車表示(修復歴)は業者間取引の基準としてのものなので、そのまま一般消費者への販売目的の基準とするには無理があります。
そうはいっても事故車を敬遠する消費者も存在するので販売店としては説明の義務は生じます。
査定協会などの事故車基準を採用してはどうかなどの議論はありましたが未だに明確な基準がないのが現状です。
販売店は出来ることなら事故車表示をしないで販売を望むのは当然であり、消費者はその自動車の修復歴を知りたいのも当然であり、その考え方の違いを埋める修復歴基準があれば良いのですが、統一基準を作ることは難しそうです。
第三者機関で事故車を定義しての事故車判定をし消費者向けの基準とする方法もあるのですが、車の構造は各車種ごとに違いがあるので同じ乗用車で同じ箇所が損傷しても事故車になるかどうかの食い違いがあり、また、消費者によってはドア、バンパー、フェンダーなどの交換も事故によってのことなので事故車として敬遠する方もあり、それくらいであれば事故車には含まれないと思われる方もいるので、消費者向け統一の定義付けが難しくなります。
その他には事故車の定義をせず判定基準を作らずに修復歴をそのまま消費者に表示する方法があります。この場合は交換や修理の履歴をそのまま表示するので定義付けも基準も必要なく、バンパー、ドア、フレーム、ステップ、ルーフなどの交換、修理履歴をそのまま表示するので、事故車定義による車種ごとの矛盾はなくなり、消費者にも修復履歴が理解出来ます。
また消費者ごとに食い違う事故車と思う基準の違いも無くなります。その理由は修復歴を知って事故車と思うかどうかの判断はその消費者に委ねられ、ドアを交換して事故車と思うかどうかはその消費者が決めることになるので。
消費者契約法などの消費者を守る法律が整備されてきている中、消費者への説明責任もあるので、なんらかの基準が必要であると思います。